キトサンを活用して健康生活を維持
切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮癌にS-1+CDDP併用CRTは有望
投稿日時:2012/08/14(火) 14:52
切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮癌(SCCHN)
に対するS-1+シスプラチン(CDDP)
併用化学放射線同時併用療法(CRT)
の有効性と安全性を評価するフェーズ2試験
(JCOG0706)から、有効性は有望で、
毒性も認容可能な範囲であることが示された。
7月26日から28日まで大阪市で開催された
第10回日本臨床腫瘍学会学術集会で、
独立行政法人国立病院機構東京医療
センター耳鼻咽喉科の藤井正人氏が発表した。
切除不能なSCCHNに対するS-1+CDDP併用
CRTを検討したフェーズ1試験では、
S-1 を60mg/m2/日で14日間投与した場合の
忍容性は良好で、完全奏効(CR)が86%と
有望な結果が得られたことが報告されている
(M Tahara, et al. Cancer Science 2011;102:419-424)。
藤井氏らは、切除不能な局所進行
SCCHN患者を対象として、S-1+CDDP併用
CRTの有効性と安全性を評価するフェーズ
2試験を実施した。患者はPS 0または1で、
治療歴はないこととした。
化学療法として、S-1は60mg/m2/日を1日目から
14日目まで、CDDPは20mg/m2/日を8日目から
11日目まで投与し、5週毎に2コース施行した。
放射線療法として、2Gy/日を週5日、計70Gy照射することとし、
1日目から同時に開始した。CRT終了後に、部分奏効(PR)・
good PR・完全奏効(CR)のいずれかが得られた患者には、
さらに化学療法を4週毎に2コース追加した。主要評価項目は
完全奏効率(%CR)で、CRとgood PRを含むこととした。
good PRは、残存腫瘍ではなく瘢痕と考えられる、
腫瘍の縮小を伴う組織があることと定義した。
2008年7月から2010年7月までに45人
(年齢中央値63歳、男性43人)が登録された。
PS 0の患者が36人を占めた。原発部位は、
中咽頭癌が26人、下咽頭癌が15人、喉頭癌が4人だった。
組織分類では高分化型SCCが10人、中分化型SCCが17人、
低分化型SCCが10人、不明が8人だった。
病期分類では全例がIVA期以上だった。
初回解析は2012年5月11日に行われた。
最終的に32人がプロトコール治療を終了した。
その結果、中央独立審査でCRは8人、good PRは21人
で得られ、%CRは64.4%(79%信頼区間:54.1-73.9)となった。
そのため%CRを45%以下(p<0.0001)とする帰無仮説は棄却された。
追跡期間中央値1.56年において、
1年全生存率(OS)は93.3%、1年無増悪生存率(PFS)は70.9%、
1年局所無増悪生存率(LPFS)は77.8%、
1年の治療成功期間の割合(TTF)は57.6%だった。
化学療法を2コース追加した後にサルベージ手術
が7人に行われ、このうち5人はPR/安定状態
(SD)/進行(PD)、2人は再発の患者だった。
グレード3以上の有害事象で多く観察されたのは、
咽頭の粘膜炎(46.7%)、嚥下困難(46.7%)、
口内炎(44.4%)、食欲不振(42.2%)、白血球減少
(33.3%)、放射線皮膚炎(26.7%)、好中球減少
(26.7%)などで、発熱性好中球減少は4.4%に発現した。
治療に関連する死亡は認めなかった。
藤井氏らはさらに検討を進めるため、フェーズ3試験を計画している
に対するS-1+シスプラチン(CDDP)
併用化学放射線同時併用療法(CRT)
の有効性と安全性を評価するフェーズ2試験
(JCOG0706)から、有効性は有望で、
毒性も認容可能な範囲であることが示された。
7月26日から28日まで大阪市で開催された
第10回日本臨床腫瘍学会学術集会で、
独立行政法人国立病院機構東京医療
センター耳鼻咽喉科の藤井正人氏が発表した。
切除不能なSCCHNに対するS-1+CDDP併用
CRTを検討したフェーズ1試験では、
S-1 を60mg/m2/日で14日間投与した場合の
忍容性は良好で、完全奏効(CR)が86%と
有望な結果が得られたことが報告されている
(M Tahara, et al. Cancer Science 2011;102:419-424)。
藤井氏らは、切除不能な局所進行
SCCHN患者を対象として、S-1+CDDP併用
CRTの有効性と安全性を評価するフェーズ
2試験を実施した。患者はPS 0または1で、
治療歴はないこととした。
化学療法として、S-1は60mg/m2/日を1日目から
14日目まで、CDDPは20mg/m2/日を8日目から
11日目まで投与し、5週毎に2コース施行した。
放射線療法として、2Gy/日を週5日、計70Gy照射することとし、
1日目から同時に開始した。CRT終了後に、部分奏効(PR)・
good PR・完全奏効(CR)のいずれかが得られた患者には、
さらに化学療法を4週毎に2コース追加した。主要評価項目は
完全奏効率(%CR)で、CRとgood PRを含むこととした。
good PRは、残存腫瘍ではなく瘢痕と考えられる、
腫瘍の縮小を伴う組織があることと定義した。
2008年7月から2010年7月までに45人
(年齢中央値63歳、男性43人)が登録された。
PS 0の患者が36人を占めた。原発部位は、
中咽頭癌が26人、下咽頭癌が15人、喉頭癌が4人だった。
組織分類では高分化型SCCが10人、中分化型SCCが17人、
低分化型SCCが10人、不明が8人だった。
病期分類では全例がIVA期以上だった。
初回解析は2012年5月11日に行われた。
最終的に32人がプロトコール治療を終了した。
その結果、中央独立審査でCRは8人、good PRは21人
で得られ、%CRは64.4%(79%信頼区間:54.1-73.9)となった。
そのため%CRを45%以下(p<0.0001)とする帰無仮説は棄却された。
追跡期間中央値1.56年において、
1年全生存率(OS)は93.3%、1年無増悪生存率(PFS)は70.9%、
1年局所無増悪生存率(LPFS)は77.8%、
1年の治療成功期間の割合(TTF)は57.6%だった。
化学療法を2コース追加した後にサルベージ手術
が7人に行われ、このうち5人はPR/安定状態
(SD)/進行(PD)、2人は再発の患者だった。
グレード3以上の有害事象で多く観察されたのは、
咽頭の粘膜炎(46.7%)、嚥下困難(46.7%)、
口内炎(44.4%)、食欲不振(42.2%)、白血球減少
(33.3%)、放射線皮膚炎(26.7%)、好中球減少
(26.7%)などで、発熱性好中球減少は4.4%に発現した。
治療に関連する死亡は認めなかった。
藤井氏らはさらに検討を進めるため、フェーズ3試験を計画している
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