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印刷事業所で胆管癌が多発

投稿日時:2012/08/13(月) 15:14

今年5月、大阪市の校正印刷事業所の元従業員
に胆管癌が多発している事実が発覚した。
これを機に全国で計24人の発症が判明。
印刷機の洗浄剤が原因との指摘があり、
厚生労働省や学会が解明に乗り出した。




 きっかけは、民間団体の「関西労働者安全
センター」が、大阪市のある校正印刷事業所の
元従業員に胆管癌の発症が相次いだ事態に疑問
を持ったことだった。

同センターは昨春、産業医大産業保健学部安全
衛生マネジメント学講座准教授の熊谷信二氏に調査
を依頼。同氏が調べると、1991~2003年にこの事業所
で1年以上働いていた33人の従業員の中で5人が
胆管癌を発症し、うち4人は既に亡くなっていた(表1)。

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この死亡数は、肝臓、胆管、胆嚢の癌について
日本人男性の年齢別平均死亡率から算出した
期待死亡数の600倍にもなる。「発症年齢は25~45歳と若く、
明らかに異常だった」と熊谷氏は話す。その後、
厚労省などの調査で発症者は13人、
うち死亡者は7人に上ることが判明した。



 原因として有力視されているのが印刷機の洗浄剤。
印刷物を大量に刷る前に文字や発色を確認する校正印刷
では、1色刷るたびにインクの付いたローラーなどを洗浄する
大阪市の事業所では、1日に延べ300~1000回
洗浄していたといわれる。インクに含まれる物質が
影響している可能性もあるが、より使用頻度が高い
洗浄剤が疑われたわけだ。

大阪市の事業所で使っていた洗浄剤に
含まれる化学物質「1,2-ジクロロプロパン」
と「ジクロロメタン」は、マウス実験で肝細胞腫瘍の
増加が確認されている。「これらの物質が気化して
人体に入り、代謝酵素のグルタチオン
-S-トランスフェラーゼ(GST)の働きで発癌性物質
になったのではないか」と熊谷氏は推測する。




 実は、ヒトの肝臓でのGST活性はマウスの10分の1以下のため、
これらの化学物質のヒトにおける発癌性は低いと考えられてきた。
一方で、GSTの中で問題の化学物質を主に代謝するGSTT1-1は、
マウスでは肝細胞の核内にあるが、ヒトでは胆管上皮細胞の核内
や門脈付近に多いという。同氏は「あくまでも推測だが
、こうした点が胆管癌の多発に影響したのではないか」
と語る。作業場が地下にあり、換気が不十分だったことも問題だった可能性が大きい。



 6月には、宮城県の事業所でも30~40歳代の従業員2人
の発症が判明。7月には厚労省が緊急調査などの結果から、
発症者は全国11事業所で計24人(うち14人は死亡)になったことを公表した。
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