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前立腺特異的膜抗原(PSMA)を標的

投稿日時:2012/08/13(月) 14:57

前立腺特異的膜抗原(PSMA)を
標的とした米GenSpera社のプロドラッグ、
G202のフェーズ2試験が米食品医薬品局
(FDA)の審査を通過した。


各施設の治験審査委員会(IRB)の承認後、
ホルモン不応性で化学療法未治療の
転移性前立腺癌患者40人を登録し、
米国および英国の6施設で試験の実施を予定している。




G202は、転移細胞を含む前立腺癌細胞
に過剰発現するPSMAを標的とした薬剤で
腫瘍到達後に効力を現すプロドラッグ。
強力な殺細胞性物質である植物由来
タプシガルギンの一種12ADTと、
薬剤送達技術を組み合わせてGenSpera社が開発した。



12ADTは水溶性ペプチドを付着させることにより、
血流に乗って腫瘍へ送達する。腫瘍細胞内の酵素、
PSMAによりペプチドが外れ、12ADTが放出される仕組みだ。
腫瘍到達後、12ADTは腫瘍細胞および隣接する
腫瘍細胞を直接的に殺傷する。




12ADTの殺細胞機序は細胞増殖速度
に基づくものではないため、増殖速度の遅い
癌細胞への効果や癌幹細胞への効果も期待される。




ジョンズ・ホプキンス大学をはじめとした複数施設
で、フェーズ1a/1b試験(用量漸増、安全性試験)
がすでに終了している。




 PSMAは前立腺癌以外にも腫瘍内皮細胞
に過剰発現していることから、同社は前立腺癌
以外の癌腫においてもフェーズ2試験を進め
たいとの考えを表明している。
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